印刷紙器コンバーター Q社 企画部
人気の小籠包をテイクアウト!ところがプラスチック容器に入れたら、べちゃべちゃに…
脱プラスチックとクオリティを両立できた、最新食品向け紙素材の実力とは?
得意先から、中華料理のテイクアウト用パッケージの製作案件を紹介されたコンバーターのQ社。美粧パッケージを得意としており、ある程度クリーンな環境での成形加工は可能であった。業界内で変革が求められる中、食品向け一次容器への参入に前向きだった。
※本事例は想定事例ですが、似たようなお悩みの方々へのご参考として掲載しています
課題
楽しみにしていた小籠包がべちゃべちゃで、箸で持ち上げたら皮がやぶれて肉汁が…
Q社の企画部は早速、テイクアウトを考えていた中華料理店にヒアリングを行いました。すると、現状を打破すべく目玉の小籠包で勝負したいと、かなり乗り気の様子でした。
担当を任された企画部のT氏は、このときの様子を次のように語ります。
「当初は他の料理のテイクアウトにも使えるように、汎用性のある市販のプラスチック容器を使おうとされていました。ところが、いざ試してみると小籠包は湯気でふやけて皮がべちゃっとして食べられる状態ではなかったそうです」
また、脱プラスチックの流れが加速する中、プラスチック容器は世情にあっていないとも感じていました。
ヒアリングの結果をもとにT氏は複数のパッケージサンプルを作り、評価を繰り返します。しかし、ある試作品はプラスチック容器のときと同様に湯気で皮がふやけてしまい、また別の試作品は容器に小籠包がくっついてなかなかはがれず、箸で持ち上げると皮がやぶれて肉汁が飛び出してしまいました。キッチンペーパーを敷くなど改善を試みましたが、結果はいま一つ。
蒸しものに使えて、最高の状態をキープできる、安全・安心な紙素材を求めてT氏は方々を探しました。しかし最適なものは見つからず、中華料理店からは連日、催促の電話が鳴り続け、完全にお手上げ状態でした。
課題のポイント
テイクアウト容器の試作を繰り返したが、どれも小籠包をおいしく食べられる状態をキープできなかった
店主は脱プラスチックの流れが加速する中、当初、使用を予定していたプラスチック容器は世情にあっていないと感じていた