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視察報告

8年ぶりのdrupa2024

世界トップクラスの印刷技術・メディア産業展を見て感じたこと

drupaとは

1951年から4年おきに開催されているdrupaは、IGAS(日本)、Print(米国)、IPEX(英国)と並んで世界四大印刷機材展の一つに数えられ、その語源はドイツ語のDruck (印刷)とPapier(紙)を組み合わせた造語であると言われています。

世界最大の印刷機材展「drupa2024」が2024年5月28日から6月7日までの11日間、ドイツのデュッセルドルフで開催されました。2016年の前回開催から8年ぶりの開催ということで、世界52ヵ国から1,643社が出展し17万人が来場しました。

今回のテーマは「we create the future」。当社も現地へ足を運んで最新の印刷・加工に関するトレンドに触れて来ました。

パッケージドルッパ

展示会場であるメッセデュッセルドルフは東京ビッグサイトの2倍以上の広さを誇り、3日間くまなく歩き回りました。

drupaは毎回○○ドルッパという通称で呼ばれるようになります。前回はデジタルドルッパと言われデジタル印刷関連の展示が隆盛でしたが、今回もそういった流れが加速している傾向もありながら、パッケージドルッパと言ってよいほど包材関連の紙加工機メーカーの出展が目立っていました。

あくまで会場を歩き回った印象ですが、パッケージ包材関連が約50%、オフセット印刷機・デジタル印刷機・大型プリンター関連が約30%、その他加工機・検査装置関連が約10%、書籍向け紙加工機関連が約5%で残りがその他諸々という感覚です。

加工機の展示は多い順に、貼箱機>グルアー>ペーパーバック>紙軟包装>書籍系で、8年前は貼箱やグルアーなどの展示は少数でしたが今回は大半を占めていました。このように出展されている機材を見ることで、今後も残って行く紙の用途や分野がパッケージであることがよくわかります。

デジタル印刷×パッケージ

デジタル印刷は小ロット・バリアブルでパーソナライズされた情報の出力を得意とする点で、パッケージ製作との相性も良い印刷方式です。例えば商品のグローバル化で商品名や成分表など中身が同じでも言語の違いでラベルを上から貼るような2度手間な作業や余分な印刷物が増えるところ、デジタル印刷であれば言語ごとにパッケージ印刷が出来るという点でエコに繋がると言えます。

情報媒体としての紙への印刷加工からモノと紐づく紙=パッケージへのシフトと、それをいかに自動化・省人化・省力化かつ環境対応・持続可能な社会の実現という大きなテーマに印刷産業界としてどう向き合うのかということに、出展社および来場者の意識や視点が向いているように感じました。

今回の視察で得られた情報を当社のTT-PACKAGEの取り組みに反映して行きたいと思います。
次回は2028年の開催。どのようなfutureがcreateされているのか楽しみです。

関連リンク:drupa 2028

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